ソルベー法

ソルベー法はガラスの原料の一つである炭酸ナトリウムの製法です。塩化ナトリウム(塩)と炭酸カルシウム(石灰岩)という安く手に入る材料を使うのでコストを抑えて炭酸ナトリウムを大量生産できます。またこの方法は反応の過程で発生する副生成物を別の反応で再利用し無駄が少ないのも特徴のひとつです。

1860年代にベルギーの実業家でエルネスト・ソルベーという人が開発したことからこの名前になりました。炭酸ナトリウムを俗にソーダと呼ぶことと製造工程でアンモニアが重要な役割を担うことからアンモニアソーダ法ともいいます。

詳しい反応の過程ですが、まず塩化ナトリウム(食塩)の飽和水溶液にアンモニアを十分に溶かし、さらにそこに二酸化炭素を吹き込むと水に溶けにくい(溶解度の小さい)炭酸水素ナトリウムが沈殿します。

\(\ce{NaCl + H2O + NH3 + CO2 -> NaHCO3 v + NH4Cl}\)

そしてこの沈殿した炭酸水素ナトリウムを取り出し、加熱することで熱分解し炭酸ナトリウムが得られます。

\(\ce{2NaHCO3 -> Na2CO3 + CO2 ^ + H2O}\)

この2つがソルベー法の主要な反応です。最初の反応に必要な二酸化炭素は炭酸水素ナトリウムの熱分解で発生したものを再利用しますがそれだけだと足りないので炭酸カルシウムの熱分解し二酸化炭素を発生させます。

\(\ce{CaCO3 -> CaO + CO2 ^}\)

さらにここで発生した酸化カルシウム(生石灰)も無駄にはしません。まず水と反応させて水酸化カルシウム(消石灰)にします。

\(\ce{CaO + H2O -> Ca(OH)2}\)

そしてこの水酸化カルシウム(消石灰)と最初の反応での副生成物である塩化アンモニウムを反応させアンモニアを回収します。

\(\ce{Ca(OH)2 + 2NH4C -> 2NH3 ^ + CaCl2 + 2H2O}\)

こうして得られたアンモニアは再び炭酸水素ナトリウムを生成する反応に利用されます。

結局これらの一連の反応で発生する二酸化炭素、塩化アンモニウム、酸化カルシウムなどはうまく反応させて再利用されるので最終的に再利用されずに残る物質は塩化アンモニウムからアンモニアを作るときに発生する塩化カルシウムだけです。